マツコラム

選ばれる携帯電話会社とは?

またケータイを無くした、しかも鹿児島。気がついたのは飛行機に乗る直前、きっとバスの中だ、痛い。何ごとにおいても依存度が上がればそれだけ失った時のダメージは大きくなる、しかし依存度を下げられないものもある、そこで生まれるのがリスクマネージメントという発想ではなかろうか?
あなたならケータイを無くした時、どうしますか?
まずはショップに行き紛失の旨を伝え、新規もしくは機種変更という手続きをとり高いお金を出して大事な番号メモリーも入っていないカラの携帯電話を手にすることになるでしょう、それか見つかるまで不安な日々を送るか、どっちにしても痛い。しかしそのダメージをいくらか緩和する方法がある、それは新しい機種に変える時それまで使っていた古いケータイを保管しておくという方法、これがあれば多少の手数料はかかるにしてもなくした時ふりだしに戻るのではなく前回機種変更した時点に戻る、この差は大きい。欲しくもない新機種に大金を払うより使い慣れたメモリーもある程度残っている以前のケータイに戻る方が全てにおいて対応は早いだろう、コストは約10分の1、手間もショップに持って行くだけでその場で回線を復旧させてくれる。しかしこの方法はショップでは斡旋していない、ふと思い付いて運良く前のケータイはなんとなくとってあった。そしてやってみたら可能だった、しかし気付かなければ前者を選んでいただろう。諸君!もって如何んと為す!
もちろん携帯電話会社の運営方針などは知らないし考えたこともない、ましてショップ単位の売り上げで考えればこの方法は利益を生み出さない「お人好し」の考え方かもしれない、しかしもっと広く見れば顧客のダメージをケアし信頼される企業というイメージを獲得した方が結果収益も上がるんではないだろうか?
最新機種やサービス、各社御尽力の様子ですが次にユーザーが求めるのは何か?着メロの音が良くなること?絵文字がカワイくなること?僕としてはそれよりも安心感が欲しい、たとえば「なくしても大丈夫」という宣伝文句を掲げる携帯電話会社があったらどうだろう?事実なくした時は顧客と提供者の立場が逆転する、助けを求めるしかないのだ。なくしている間に大切な着信やメールが入っていたらどうしよう?そして結果見つからなければそれは知り得ることはできない、コミュニケーションツールとしてここまで普及していれば着信一つ見逃すことが人間関係に重大な影響を引き起こすことさえある、そしてその全てはキャリアーである携帯電話会社の手中にある。それをサービスとして利用者側に提供することは善意でしかないかもしれないが企業のイメージアップとしては最強ではないだろうか?
売り上げというのはあくまで数字でしか測れないが一番大切なのはその売り上げが生まれた時顧客がどう思っていたかではないだろうか?「くそぅ、損した」と思って払ったのか、それとも「助かったなぁ」と思って払ったのか。その質の違いは如実に出る、例えば今回のケースで考えれば前者の方法では数万円のコストを払ってがっかりして帰る、しかし例えば「紛失回収サービス」などという名前を付けて利用者を第一に考えた救済方法を立てると言うのはどうだろう、もちろんそれなら同じく数万円のコストをかけてもいい、内容は回収のための協力、たとえば僕は自分のケータイに自宅の番号を「モチヌシ」という名前で登録してある、しかしそれがそれこそ着ボイス機能等をつかって「こちらはDoCoMoです、このケータイ拾得された方は通話に出ていただけないでしょうか」とか言っちゃうとか、保管という手段しかない警察や遺失物取扱い所と連携するとか、そして見つかるまで代替機種貸し出し、パケット通信等を使って電話帳メモリーを自動更新、バックアップを代行しデータ的には同じクローンをサーバー内に保管、必要な時すぐ取りだせるとか、そんであきらめる場合は遠隔操作で全メモリー消去とか。提供者側はおそらく技術的にも可能でしょう。ここまで出来てしまえばケータイをなくすダメージはかわいいストラップが無くなる程度まで軽減できる。これならば同じ額を払っても損をしたとは思わないのでは?そしてユーザーから信用され愛される携帯電話会社になるのでは?
その前になくさないように気をつけろよとかいうツッコミは却下します。